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ITパスポートの計算問題は捨てるべき?【難しいと感じた問題は捨てるべきです】

ITパスポートの計算問題は捨てるべき?【難しいと感じた問題は捨てるべきです】
ITパスポート試験の勉強をしていますが、計算問題が苦手で困っています。思い切って計算問題を捨てるのはどうだろう。それでも合格できるの?

 

ITパスポートは、国家資格のなかでも比較的簡単に取得できるといわれています。

 

しかし、もともと文系でITの知識がまったくない私にとっては、それなりに難しく感じました。

 

特に計算問題には私も頭を抱えていたので、いっそのこと捨てるという選択を視野に入れる気持ちもわかります。

 

結論をいいますと、難しいと感じた計算問題は捨てるべきです。

 

とはいえ、すべての計算問題を捨ててしまうのは不安なので、拾う問題と捨てる問題を取捨選択しましょう。

 

本記事では、難しいと感じた計算問題は捨てるべき理由と、捨てるべき問題・捨てるべきではない問題をピックアップしてご紹介します。

 

ちなみにこの記事を書いている私は、バリバリの文系でITの知識は皆無でしたが、2ヶ月の勉強期間でITパスポートを取得できました。

 

当時の点数は以下の画像のとおりです。

ITパスポート試験結果レポート

決して余裕ではないものの、なんとか合格基準を満たしています。

 

合格証書はこちら。

ITパスポート

 

それでは、本記事の内容です。

記事の内容

  • 難しいと感じた計算問題は捨てるべき理由
  • 苦手なら捨てるべき計算問題
  • 苦手でも捨てるべきではない計算問題
  • 計算問題の勉強方法
  • 計算問題を捨てて合格した事例

 

上記のとおり、記事の後半では計算問題の勉強方法や、計算問題を捨てて合格した事例もご紹介しています。

 

ぜひ最後までご覧ください。

 

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【ITパスポート】難しいと感じた計算問題は捨てるべき理由

【ITパスポート】難しいと感じた計算問題は捨てるべき理由

ITパスポートの計算問題が難しいと感じたら捨てるべき理由は2つあります。

  • 計算問題を捨てても合格基準には達するから
  • 確実に解ける問題に時間をかけたほうがいいから

 

それぞれ解説します。

 

計算問題を捨てても合格基準には達するから

ITパスポートは計算問題を捨てるとしても、その他を頑張れば合格基準に達することができます。

 

まず、ITパスポートの合格基準を見てみましょう。

項目内容
試験時間120分
出題数小問:100問(*1)
出題形式四肢択一式
出題分野ストラテジ系(経営全般):35問程度
マネジメント系(IT管理):20問程度
テクノロジ系(IT技術):45問程度
合格基準総合評価点600点以上であり、かつ分野別評価点もそれぞれ300点以上であること

総合評価点
600点以上/1,000点(総合評価の満点)

分野別評価点
ストラテジ系  300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
マネジメント系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
テクノロジ系  300点以上/1,000点(分野別評価の満点)

試験方式CBT(Computer Based Testing)方式(*2)
受験者はコンピュータに表示された試験問題に対して、マウスやキーボードを用いて解答します。
採点方式IRT(Item Response Theory:項目応答理論)に基づいて解答結果から評価点を算出します。

出典元:ITパスポート公式サイト 試験内容・出題範囲から引用

 

なお、出題数100問のうち評価対象となるのは92問です。

(*1)総合評価は92問、分野別評価はストラテジ系32問、マネジメント系18問、テクノロジ系42問で行います。
残りの8問は今後出題する問題を評価するために使われます。

※出典元:ITパスポート公式サイト 試験内容・出題範囲から引用

 

つまり、評価対象の92問すべてに正解すると、総合評価1000点満点となります。

※どの問題が評価対象なのかは教えてくれないので注意

 

合格基準が総合評価600点なので、単純に計算すると、92問中の6割である64問以上は正解しなければ合格できません。

 

次に、過去6年分で出題された計算問題の数を見てみましょう。

ITパスポート試験過去問道場を使って調べてみました。

過去6年の計算問題の出題数

平成30年秋期 7問
平成31年春期 7問
令和元年秋期 8問
令和2年秋期 7問
令和3年春期 6問
令和4年春期 9問

過去の試験で出題された計算問題の数は10問いかないくらいですね。

 

仮に計算問題が10問出題されたとして、その問題をすべて捨てるとします。
そうなると、残りの評価対象は82問。

92問ー10問=82問

 

よって、計算問題をすべて捨てても、82問中64問以上の正解率であれば合格可能。他を頑張ればいけそうですね。

 

きょん
とはいえ、拾える問題は拾った方が安心なので、いきなりすべて捨てることはせず取捨選択していきましょう。

 

確実に解ける問題に時間をかけたほうがいいから

ITパスポートは理解さえすれば確実に解ける問題が多いです。

 

なので、そういった問題に時間をかけたほうが合格率も上がります。

 

先ほどの話になりますが、92問中10問が計算問題だとして、残りは82問。
計算問題を捨てても他の問題が解ければ余裕で合格できますよね。

きょん
私も難しいと感じた計算問題はほとんど勉強していません。それでも合格できました。

 

ちなみに特に重視して勉強したのが、英語の頭文字を取った略語系です。

  • CSR:企業の社会的責任
  • HRM:人的資源管理
  • ERP:企業資源計画
  • CRM:顧客関係管理
  • SFA:営業支援システム
  • SCM:供給連鎖管理

など

ITパスポートの試験範囲にはこういった略語が頻繁に出てきます。

似たようなものが多くてややこしいですが、覚えられれば確実に正解できます。

 

計算問題が苦手であれば、そういったものに時間をかけるのがおすすめです。

 

【ITパスポート】苦手なら捨てるべき計算問題

【ITパスポート】苦手なら捨てるべき計算問題

この項目では、私が実際に捨てるべきと判断した計算問題をピックアップしてみました。

 

ピックアップした問題は以下の3つです。

捨てるべき計算問題

  • 作業量の計算
  • 10進数と2進数と16進数
  • プログラミング

私のように計算問題が苦手な方にとっては必ず参考になると思います。

 

例題と解き方つきで解説していきます。

 

作業量の計算

【例題】

生産性が同じメンバ5名で20日掛かる作業がある。作業開始直前に3名がインフルエンザにかかったので新たなメンバと交代させることにした。新メンバの生産性は当初予定していたメンバの60%の生産性であるとき,20日以下で作業を完了するためには,少なくとも何名の新メンバが必要か。

平成23年特別 問41

ア 4
イ 5
ウ 7
エ 9

※出典元:ITパスポート過去問道場より引用

 

【解き方】

欠員した従来のメンバ3人が一日行う作業量は3人日です。

この作業を、生産性が60%である新メンバ数人で肩代わりすることになると、
3人日÷0.6=5人日

で、5人の新メンバの追加が必要になることがわかります。

〔追記〕
以下は掲示板に寄せられた解説です。参考にしてみてください。

5人の仕事量=20
1人の仕事量=4
新メンバの仕事量=4*0.6=2.4

既存メンバ+新メンバの仕事量=20
4+4+2.4X=20
X=5

∴少なくとも5人の新メンバを満たすことで20日以下で作業を完了させられる。

※出典元:ITパスポート過去問道場より引用

 

やっていることは難しくなさそうなので、計算問題がそこまで苦手ではない人にとっては簡単かもしれません。

きょん
ですが、私は公式など決まった型がないと理解できないので、捨てました!

 

10進数と2進数と16進数

【例題】

16進数のA3は10進数で幾らか。

平成24年秋期 問79

ア 103
イ 153
ウ 163
エ 179

※出典元:ITパスポート過去問道場より引用

 

【解き方】

10進数は1桁に0~9の数字を使い10になると桁上がりしますが、16進数は1桁に0~9、A~Fの16個の英数字を使い16になると桁上がりする数値の表現方法です。
10進数の 53 が「10×5+1×3=53」であるように、16進数 A3 のAは16の桁、3は1の桁です。上表のとおり16進数のAは10進数の10に対応するので、16の桁が10つ、1の桁が3つということになります。

したがって16進数のA3を10進数に変換した数値は、

16×10+1×3=163

したがって「ウ」が正解です。

【別解】
16進数を10進数に変換する場合は、16進数→2進数→10進数というように2進数を経由して解くこともできます。

まず16進数のA3を2進数で表すと、"A"が2進数で1010、"3"は2進数で0011なので、

A3(16) → 1010 0011(2)

となります。2進数の各桁と10進数は下図のように対応しているので、

27+25+21+20=128+32+2+1=163

こちらでも163になります。

※出典元:ITパスポート過去問道場より引用

 

10進数とは、値が10になるときに桁が1つ上がる表記法。

0  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19

10進数は日常で使っている表記法なので簡単です。

 

やっかいなのは2進数と16進数です。

 

2進数とは値が2になるときに桁が1つ上がる表記法。

0  1  10  11  100  101  110  111  1000  1001  1010

 

16進数とは値が16になるときに桁が1つ上がる表記法。
なお、16進数では10~15までの値をAからFのアルファベットで表します。

0  1  2  3  4  5  6  7  8  9  A  B  C  D  E  F  10  11  12  13  14  15

 

このあたりを理解したうえで、今回の問題のように16進数を10進数に変換したり、2進数を10進数に変換したりなど、少し複雑な計算方法を覚える必要があります。

 

がっつり計算をしなければ解けない問題なので、抵抗があるなら捨てるべきです。

 

プログラミング

【例題】

関数 checkDigit は,10進9桁の整数の各桁の数字が上位の桁から順に格納された整数型の配列 originalDigit を引数として,次の手順で計算したチェックデジットを戻り値とする。プログラム中のaに入れる字句として,適切なものはどれか。ここで,配列の要素番号は1から始まる。

〔手順〕
(1): 配列 originalDigit の要素番号1~9の要素の値を合計する。
(2):合計した値が9より大きい場合は,合計した値を10進の整数で表現したときの各桁の数字を合計する。この操作を,合計した値が9以下になるまで繰り返す。
(3):(2)で得られた値をチェックデジットとする。

〔プログラム〕

ITパスポート プログラミングの問題

令和4年春期 問78

ア j ← j-10×k
イ j ← k+(j-10×k)
ウ j ← k+(j-10)×k
エ j ← k+j

※出典元:ITパスポート過去問道場より引用

 

【解き方】

while文に入ったときの変数 j には、for文の繰返し処理により〔手順〕(1)の結果、すなわち配列 originalDigit の要素番号1~9の要素の値を合計した値が格納されています。〔手順〕(2)によると、変数 j が9より大きい場合は、「合計した値を10進の整数で表現したときの各桁の数字を合計する」ことになっています。例えば j = 35 であれば、十の位の数字である3と一の位の数字の5の合計である8を変数 j に格納することになります。

プログラムを見ると空欄aの1行前では、k ← j ÷ 10の商という処理を行っています。これは変数 k に変数 j の十の位の数字を求める処理です。上記の例で言えば「35÷10=3 あまり 5」なので、kに3が格納されます(変数kは整数型なので小数点以下は切り捨てられます)。

次に解答群を見ると、空欄aは変数 j に代入する処理なので、変数 j の一の位の数字を求めてそれと変数 k (十の位の数字)とを足し合わせる処理をしなければならないことがわかります。2桁の数の一の位の数字を求めるには、

35-30=5 → 35-3×10=5

というように、2桁の数からその十の位の数字×10を引くことによって実現でき、これを変数 k と変数 j を使って表すと「j-k×10」という式になります。十の位を表す式が k、一の位を表す式が j-k×10 なので、これを足し合わせている「イ」の式が適切とわかります。

【別解】
2桁であれば何の数字でも良いですが、変数 j に適当な値を当てはめてみて、正しい結果が得られるかどうかを見る方法でも解答を導くことができます。j=35のとき、新たな j は 3+5=8 なので、

ア:j ← j-10×k
j ← 35-10×3=5 となり、正しい結果が得られません。
イ:j ← k+(j-10×k)
j ← 3+(35-10×3)=8 となり、正しい結果となります。
ウ:j ← k+(j-10)×k
j ← 3+(35-10)×3=78 となり、正しい結果が得られません。
エ:j ← k+j
j ← 3+35=38 となり、正しい結果が得られません。

※出典元:ITパスポート過去問道場より引用

 

最初は頑張って理解しようとしていましたが、結局難しすぎてやめました。
プログラミングはどの計算問題よりも難関だと思います。

きょん
正直、解説を見ても意味不明です!

 

プログラミングの経験がある人ならともかく、元々の知識がないなら捨てるべきです。

 

【ITパスポート】苦手でも捨てるべきではない計算問題

【ITパスポート】苦手でも捨てるべきではない計算問題

ITパスポートは計算問題が苦手でも解ける問題が多いです。

 

この項目では、簡単に拾える問題をピックアップしてみました。

苦手でも解ける計算問題

  • 損益計算書
  • 自己資本比率
  • アローダイアグラム
  • 伝達経路
  • MTBFとMTTR
  • 直列システムと並列システム
  • 排他制御

参考にしていただき、自分なりに取捨選択してみてください。

 

それでは、例題と解き方を交えながら解説していきます。

 

損益計算書

【例題】

次の損益計算書から求められる営業利益は何百万円か。

ITパスポート 損益計算書の問題

平成22年春期 問5

ア 300
イ 500
ウ 550
エ 1,500

※出典元:ITパスポート過去問道場より引用

 

【解き方】

まず、営業利益の求め方は以下のとおりです。

営業利益=売上総利益-販売費

 

問題の表だけでは売上総利益がわからないので、以下の式で求めましょう。

売上総利益=売上高-売上原価

 

販売費は表に書いてある「販売費及び一般管理費」を当てはめればOKです。

 

よって以下の計算をすれば営業利益が求められます。

売上総利益
7500-6000=1500

営業利益
1500-1000=500

 

答えはイの500です。

 

損益計算書は計算が苦手でも以下を覚えておけば解けます。

  • 売上総利益=売上高-売上原価
  • 営業利益=売上総利益-販売費
  • 経常利益=営業利益+営業外収益-営業外費用
  • 当期純利益=すべての利益からすべての費用を差し引いた金額

覚えるのが少し大変なだけで計算自体は小学生レベル。
捨てるべきではない計算問題です。

 

自己資本比率

【例題】

貸借対照表から求められる,自己資本比率は何%か。

ITパスポート 貸借対照表の問題

平成30年春期 問11

ア 40
イ 80
ウ 125
エ 150

※出典元:ITパスポート過去問道場より引用

 

【解き方】

自己資本比率の求め方は以下のとおりです。

自己資本比率(%)=自己資本÷総資本×100

 

自己資本と総資本は以下の画像のとおり。

ITパスポート 貸借対照表

※出典元:ITパスポート過去問道場より引用

 

よって、自己資本比率(%)=240÷600×100

答えはアの40です。

 

※ちなみに左の資産をすべて足したものは総資産といいます。

 

貸借対照表と自己資本比率の計算方法を覚えておけば、計算が苦手でも解けるはず。
捨てるべきではない問題です。

 

アローダイアグラム

【例題】

図のアローダイアグラムにおいて,作業Bが3日遅れて完了した。全体の遅れを1日にするためには,どの作業を何日短縮すればよいか。

ITパスポート アローダイアグラムの問題

平成23年特別 問48

ア 作業Cを1日短縮する。
イ 作業Dを1日短縮する。
ウ 作業Eを1日短縮する。
エ どの作業も短縮する必要はない。

※出典元:ITパスポート過去問道場より引用

 

【解き方】

まずはクリティカルパス(もっとも時間のかかる経路)を求めます。

A→C→D→F 3+5+10=18
A→C→E→F 3+5+7+5=20
B→D 7+10=17
B→E→F 7+7+5=19

上記のとおり、クリティカルパスは20日です。

 

次は作業Bが3日遅れることを考慮して計算します。

A→C→D→F 3+5+10=18
A→C→E→F 3+5+7+5=20
B→D 7+3+10=20
B→E→F 7+3+7+5=22

クリティカルパスが22日に変わりました。

 

問題に書いてあるとおり、全体の遅れを1日、つまり当初のクリティカルパスである20日に1日を足した21日にしたいということがわかります。

 

作業B、E、Fのいずれかを1日短縮すると21日になるので、この条件に合う選択肢はウのみ。

答えはウです。

 

何度か計算をする必要はありますが、やっていることは足し算です。
計算問題が苦手でも暗算で解けます。

 

アローダイアグラムは作業の流れを足し算するものだと理解しておけば簡単なので、捨てるのはもったいないです。

 

伝達経路

【例題】

あるプロジェクトの関係者6人が,それぞれ1対1で情報の伝達を行う必要があるとき,情報の伝達を行うために必要な経路の数は少なくとも幾つになるか。

平成21年秋期 問46

ア 6
イ 9
ウ 15
エ 30

※出典元:ITパスポート過去問道場より引用

 

【解き方】

伝達経路の計算問題は公式がありますが、実は計算をしなくても解けます。

 

方法は、今回の問題を例にすると、まず6人分の○を描きます。

次にその6人分すべての○を線でつなぎます。その線の数を数えた数が答えです。

いちばんやさしいITパスポート 伝達経路

出典元:いちばんやさしいITパスポートより一部抜粋

 

計算問題なのに計算をしなくても解けるので、捨てることはせず、出題されたら確実に解答できるようにしましょう。

きょん
ITパスポート試験はメモ用紙が用意されているので、それに書いて求めればOKです。

 

MTBFとMTTR

【例題】

MTBFが600時間,MTTRが12時間である場合,稼働率はおおよそ幾らか。

平成24年春期 問70

ア 0.02
イ 0.20
ウ 0.88
エ 0.98

※出典元:ITパスポート過去問道場より引用

 

【解き方】

MTBF(Mean Time Between Failures)とは、平均故障間隔のことです。

MTTR(Mean Time To Repair)とは、平均修理時間のことをいいます。

 

稼働率の計算は以下のように求めます。

稼働率=MTBF/(MTBF+MTTR)

 

よって、この例題の式は以下のとおり。

600/613=0.980392216

 

答えはおおよそ0.98なのでエが正解です。

 

なお、MTBFとMTTRはそれぞれ以下のように求めます。

  • MTBF=稼働時間の合計/故障の回数
  • MTTR=故障時間の回数/故障の回数

このあたりを覚えておけば計算自体は余裕です。

 

特にこの例題は稼働率を求めるための数字を教えてくれているので、公式に当てはめるだけで簡単に計算できます。

よって、捨てるにはもったいない問題です。

 

直列システムと並列システム

【例題】

図1のように稼働率0.9の装置Aを2台並列に接続し,稼働率0.8の装置Bをその後に直列に接続したシステムがある。このシステムを図2のように装置Aを1台にした場合,システムの稼働率は図1に比べて幾ら低下するか。ここで,図1の装置Aはどちらか一方が稼働していれば正常稼働とみなす。
なお,稼働率は小数第3位を四捨五入した値とする。

ITパスポート 直列システムと並列システム

平成25年秋期 問52

ア 0.07
イ 0.09
ウ 0.10
エ 0.45

※出典元:ITパスポート過去問道場より引用

 

【解き方】

今回の例題をもとにしますと、まず直列システムは以下のように求めます。

直列システムの稼働率=装置A×装置B

 

また、並列システムの求め方は以下のとおりです。

並列システムの稼働率=1-(1-装置A)×(1-装置A)

 

図1は並列システムと直列システムの複合システムなので、求め方は以下のようになります。

1-(1-0.9)×(1-0.9)=0.99
0.99×0.8=0.792

 

次は図2ですが、こちらはシンプルに直列システムなので求め方は以下のとおりです。

0.9×0.8=0.72

 

図2の稼働率は図1に比べていくら低下するのかを知りたいので、引き算をすれば答えがわかります。

0.792-0.72=0.072

 

小数第3位を四捨五入すると0.07なのでアが正解です。

 

並列システムの求め方が少しややこしいですが、計算自体は簡単。
基本的には捨てるべきではない計算問題です。

 

排他制御

【例題】

2台のPCから一つのファイルを並行して更新した。ファイル中の同一のデータ(データ1)に対する処理が①~④の順で行われたとき,データ1はどの値になるか。ここで,データ1の初期値は5であった。

ITパスポート 排他制御

平成22年春期 問82

※出典元:ITパスポート過去問道場より引用

 

【解き方】

①~④の処理を順に行ってみましょう。

①:データ1は5なので、10を足します。

5+10=15

 

②:データ1は5なので、1を引きます。

5-1=4

 

③:①の結果である15をデータ1に書き込むので、15になります。

 

④:②の結果である4を書き込むので、4になります。

 

最終的にデータ1は4となるので、答えはアです。

 

この問題は、排他制御という処理が行われていない事例を表しています。

排他制御とは?

複数の人が同じデータを同時に更新しようとしたときにデータに矛盾が生じないようにする機能。

 

つまり、複数の人が同時にデータ1を更新しているのに排他制御をしていないため、行った処理がどんどん上書きされているという現象が起きています。

 

この問題は1つずつ丁寧に処理すれば誰でも解ける問題なので、捨てるのはもったいないです。

 

ITパスポートの計算問題の勉強方法

ITパスポートの計算問題の勉強方法

ITパスポートに合格するためには、思い切って計算問題を捨てるのは重要な選択肢の1つです。

 

とはいえ、はなから計算問題すべてを捨てるのは心配だと思います。

 

それなら軽く演習しておくだけでも安心だと思うので、やってみましょう。

きょん
そのうえで、拾う問題と捨てる問題を取捨選択してみてはいかがでしょうか。

 

計算問題の勉強方法は、ITパスポート過去問道場を使えばOKです。

 

まずは過去問道場を開きましょう。

ITパスポート試験過去問道場 公式サイト

 

全項目チェックをOFFにします。

ITパスポート試験過去問道場 分野指定 全項目チェック OFF

 

演習したい年の過去問にチェックを入れます

ITパスポート試験過去問道場 年度項目チェック

 

下にスクロールし、出題オプションの計算問題のみを出題するにチェックし、出題開始を押します。

ITパスポート試験過去問道場 計算問題のみを出題する

 

選択した年の過去問から計算問題のみが出題される問題集が始まります。

ITパスポート試験過去問道場 計算問題

 

きょん
今回の解説で使用した画像はスマホですが、過去問道場はスマホでもPCでも利用できるので便利ですよ!

 

※ITパスポート試験過去問道場はこちら

 

ITパスポートに合格するためのコツは?

私がITパスポートに合格するために行った勉強方法や合格するためのコツは以下の記事でまとめています。

計算問題に限らず参考になる部分もあると思うので、ぜひこの記事とあわせてご覧ください。

ITパスポートの勉強と合格のコツ【ITの知識なしでも2ヶ月で合格しました】
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※ITパスポートはオンライン通信講座でも学べます。時間の確保が難しい方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

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計算問題を捨ててITパスポートに合格した事例【Twitterから抜粋】

 

ITパスポート試験当日について

ITパスポート試験当日に必要な持ち物や試験までの流れは以下の記事からご覧ください。

ITパスポート試験当日の持ち物と流れ。合格するための心構えまで徹底解説!
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ITパスポート試験当日の持ち物を知りたいな。もうすぐ試験本番で不安がいっぱいなので、当日の流れも確認しておきたいです!   試験の日が迫ってくると、なんとなく不安になる気持ちはよくわかります ...

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【まとめ】ITパスポートは難しいと感じた計算問題は捨てるべき

ITパスポートの計算問題は難しいと感じたら捨てるべきです。

理由は以下2つです。

  • 計算問題を捨てても合格基準には達するから
  • 確実に解ける問題に時間をかけたほうがいいから

 

とはいえ、いきなり全部捨てようと決断するのではなく、拾える問題と捨てる問題を取捨選択するのが理想です。

 

ITパスポートにおいて私が捨てるべきと判断した計算問題は以下のとおりです。

捨てるべき計算問題

  • 作業量の計算
  • 10進数と2進数と16進数
  • プログラミング

 

計算が苦手でも公式や簡単な解き方を覚えれば拾える問題は以下のとおり。

苦手でも解ける計算問題

  • 損益計算書
  • 自己資本比率
  • アローダイアグラム
  • 伝達経路
  • MTBFとMTTR
  • 直列システムと並列システム
  • 排他制御

 

計算問題はすべて捨てるとしても合格基準は満たせますが、逆にいえば1つでも解ければ合格の確率が上がります。

 

計算問題は自分なりに取捨選択して取り組みましょう。

 

 

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